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中之条町の下水道について
好熱菌を用いた汚泥消滅化システム
実験終了・施設撤去済み
システム概要
最終沈殿池より引き抜かれた余剰汚泥は,S−TE槽で好熱菌の活性となる高温で処理し,反応槽(オキシデーションディッチ)へ循環返送され,汚泥の脱水等で反応系外に出すことなく消滅化させることができる。
余剰汚泥はある種の好熱菌が体外に酵素を分泌し,この酵素が余剰汚泥中の細胞を可溶化し,微生物が食べやすい形,いわゆる生物分解可能な有機物に変化され,反応槽へ戻される。好熱菌処理された余剰汚泥は,反応槽で微生物により炭酸ガス・水に分解され消滅化,減容される。1度好熱菌処理された汚泥の生物分解率は,約30/100である。よって,余剰汚泥をすべて消滅化させるためには,100/30倍(約3.4倍)の好熱菌処理を施せばよいことになる。すなわち,発生余剰汚泥の3.4倍量を引き抜いて好熱菌処理し,反応槽へ循環返送することにより,余剰汚泥の完全消滅が可能となる。
平成10年6月より,余剰汚泥の発生ゼロを目指し実験が進められている。(平成10年8月現在)
特徴・留意事項
汚泥の場外搬出・最終処分等が不要である。(余剰汚泥が発生しないから)
環境に優しい。自然界に生息する微生物を利用し,二次災害の心配がいらない。
汚泥処分費が不要になるが,好熱菌処理装置等の電力費がかかる。しかし,処分費より廉価である。
汚泥引抜き搬出を行わないため,リンの捕捉ができない。
生物難分解物質(リグニンなど)は,CODとして処理水中に流出。(CODが高くなる)
臭い対策をとらなければならない。
※共同研究(日本下水道事業団,中之条町,神鋼パンテック)
リンク 神鋼パンテック(S−TEとは?) 神鋼パンテック(株)は,株式会社 神鋼環境ソリューションに2003年10月1日統合。
実験終了・施設は撤去されました。

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